梨山茶
形は球型です。台北で100g1300元の茶葉です。

高山茶園の中でも最も有名な山が梨山です。農場の小高い場所には『天池』という池、その池のほとりにはかつて台湾を統治していた蒋介石がしばしば憂国憂民したと言われる『達観亭』と名づけられた亭が建っています。天池は海抜2600m、ですから付近の茶園は台湾最高、世界無二と言っても過言ではありません。市場では1500m以上から梨山茶として売られていますが、厳密に梨山茶の生産者と言われるのは海抜2000m以上の約50の茶園だけです。 70年代中期、人の手によって梨山に茶樹が植えられました。その中の一人として有名なのが陳金地です。陳金地は生命の危険も顧みず梨山特産の水蜜桃を散歩中の蒋介石に差し出して名を成した人物です。端境期の空白を防ぐためリンゴや梨の木の下に茶の苗は植えられ、3〜5年後茶葉が収穫できるようになると果樹は切り倒されました。 海抜の高い梨山の夜と昼の気温の差が激しく一日中霧に覆われた気象条件は茶樹を育むのにとても適した環境です。萎凋(日光により摘んだ茶葉を乾燥しながら発酵させる作業)を充分行うことができない霧や雲に覆われた天候は、半発酵の烏龍茶には致命的です。天候に恵まれ良い職人の手で仕上げられてこそだれもが憧れる究極のお茶ができるのであって、地の利だけでは難しいのが製茶なのです。 2400m以上の高山茶園では年に2回しか収穫はできません。最初の茶摘期は5月末から6月初旬、この時低地茶園の春茶摘みはとうに終了し夏茶の収穫が始まっています。第二の茶摘期は8月末から9月初旬、低地では秋茶と冬茶期の間にあたります。この大変に少ない収穫の良し悪しもすべて天候に左右されます。梨山地区の霜期は大変長く、もし晩霜が4月に降りたら新芽は凍傷にかかってしまい、第一季の茶摘みは水の泡となってしまいます。同様に秋に早霜が降りてしまったら、第二季も難しいことになってきます。このように梨山茶作りは綱渡りのようにリスクをともなう商売です。生産量が少ないうえに製茶時期が低地と異なるために品評会に出すことができないという事情があるため、高山茶の相場はその年の良し悪しや製茶技術に関係なく、高山茶園の名声だけで決まります。生産者が茶商に売る茶葉は500g3000〜4000元(12000〜16000円)、小売市場では倍になります。 1999年9.12大地震では茶園自体は被害を受けませんでしたが、道はところどころ切断され茶農家は道をかえざるをえませんでした。梨山の住民は毎年雨季になると車の中に非常食とガスコンロ、鍋などを通常用意します。いつなんどき地すべり、落石、土砂崩れに遭い足止めされるかわからないからです。現在入山制限しようという意見が出ていますが、それに勝る良策はないようです。入山制限は山を守るためでなく、尊い人命を守るためでもあるのです‥。

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水色はふつうの烏龍茶とくらべて、それほど濃くありません。まろやかな味と豊かな香が印象的です。
茶壺のなかで、こんなにふくらみます。
一枚一枚、綺麗な葉です。